雨が降ったときに、パラソルの中でするような話をひとつや2つ。それは喜劇か、悲劇か、またはビジネスか。

#5 ママデコリッチ・おとな天国(へいぶん)

2018/10/17
 
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テクニック・アハハハ

モードデーモンはきょうも死なない。まぜにまぜた栗のいきさつは発展途上国の礎に比例する。

ジャンク・ビューとネオキ・アンダーソンの軍がそれぞれ硬直して1週間が過ぎた。両方のショッピングカートにはトイレットペーパーか食用油しか入っていなかった。

ジャンク・ビューはこの暇を持て余し、家来たちと一緒にジクソーパズルをしていた。パッケージには「うるしのモザイク」と書かれているが、なんてことはない、4歳児対象のおもちゃだ。

「隊長」家来の1人が口紅を塗りながらこう質問した。

「ネオキ・アンダーソンの軍にスパイを送ってはどうでしょうか」

「ふむ、スパイな、そんなきれいな心情を持っているものが我が軍にいるのかな」

「はい、私が行ってまいりましょう。必ず、あの将軍の首をはねてみせます」

「息遣いが荒いのは結構だ。だが、甘く見るなよ」ジャンク・ビューは自前のロウソクに青い火をつけた。

「お前には、テクニック・アハハハを身に着けてもらわなくてはならない」

家来はお湯に浸かりすぎた豚肉のように身を固くした。

ディナーに招待されるのは君か、私か。どちらにせよ、明後日の流し台には、生のソーセージが転がっていることだろう。

山菜主義者は山に登る、そして、海鮮主義者は海に潜る。

ママデコリッチ・おとな天国(へいぶん)

楽天家のママは、このところ毎日、工場の中に閉じこもって大人の爆弾を作っている。

レールから流れてくる大人の爆弾はどれも微生物の影を帯びていて、悲しそうだった。

ぼくはなんとか、ママと絶交するために工場に忍びこんだ。リュックサックに詰めこんだのは大量の運転免許証だった。この免許証の数だけ、オレンジジュースを作る人やパンプキンパイをアレンジできる人がいれば、どれだけ幸せなことだろう。

ぼくは耳からでた練習用の跳び箱を片付ける。将来はオリンピックの体操選手になれたものを。若いうちから楽天家のママにいびきをかかれた。学校の先生に相談したけど、それはおとな天国のしきたりだからしょうがないとほっぺたをつねられた。

なにかがおかしい。ぼくは、風呂場のお湯が排水溝にぜんぶ吸いこまれるまで居留守を決めこむことにした。

9ミリカメラのレンズ越しに楽天家のママを見る。いつもの白い服に、白い帽子、流れてくる大人の爆弾を真心こめて受け流している。

よし、いまに見てろよ。ぼくは右のズボンのポケットを探った。なにも入れていないはずなのに、ぼくの指先は冷たくて固いものに触れた。

これこそが、子どもの爆弾だ。

キツツキの谷

せっかちなナッツのおかげで、マカダミアンの一行はキツツキの谷に来ていた。

「用心しろよ、みんな」ナッツは声を低くして、身を縮めた。

「ここには、信号無視をした連中がたくさん捕らえられているって話だぜ」

「そんなの、ちっとも怖くありません」ケットは純白のドレスについたほこりを払い、胸を張った。

「心配ないよ、ここにはだれもいない」マカダミアンはうわさを信じなかった。細かくいうと、信じたくなかった。

「どうして、そんな野蛮な連中を捕まえることができるんだい?」

「ふふ、魔女がいるからさ」ナッツは手を幽霊のようにひらひらさせて、薄笑いを浮かべた。

「そうかい、じゃあ、魔女がでてきたときの対処法を考えないとな」

「私の砦では100本の足を持つ猫が鳴けば、魔女を追い払ってくれるとされていました。それと、女王の小指に10人の男の歯形をつけて、3人の女にしゃぶらせるとか」

「迷信だね」ナッツは鼻くそをほじった。

「ぼくたちの村では、にんにくを投げて、それを長ネギで打つんだ。どうにかほうれん草のエリアに、にんにくを飛ばせれば、魔女は感心して魂を抜きとるのを明日にしてくれるんだ」

「それなら、毎日、にんにくを打たないといけませんね、明日にはまた来るのですから」

「ああ、だが心配ない。みんなにんにくを長ネギで打って、ほうれん草のエリアに飛ばすのが好きだからね。困るのは体がにんにく臭くなることさ」

ナッツとマカダミアンは懐かしそうに笑いあった。

そんな様子を、物陰から魔女がじっと覗いていた。その後ろには、信号無視をした者の首が何百、いや、何千と転がっていた。

次の冒険へ #6 キャットフードの乱杯

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